まず,受験校について.
無理をしないこと.
たとえ俗に言う難関校に合格しても,成績が真ん中以下であれば色々な問題が発生します.特に怖いのが勘違いです.大学の合格実績を見て,努力もしていないのに自分もいけるだろうと安易に考えることです.中堅校であってもトップグループに属しておれば,学校からのフォローも厚く,当然意識も高くなります.簡単に言えば,十分に合格圏内にある学校を選ぶことです.そして,なるべく自宅から近くで.
つぎに算数について
医学部の入試問題(数学)は一般的にレベルが高く,応用発展問題まで学習しなければなりません.その根底には公式に対する深い洞察力,高い処理能力,図形的センス,試行からの一般化等々が必要となります.
受験算数を学習するにあたって,大学受験数学を念頭においてするのであれば,テーマの比重が受験算数の出題傾向との多少の相違があります.
では,具体的に
- 文章題(和と差の文章題,割合と比の文章題,速さ等)は標準問題レベルまで.簡単に言えば文章題は大学受験問題とのつながりが希薄でそれほど直接的な必要性を感じません.ただ,中学受験では頻出テーマの一つであるのは事実です.テーマごとに特殊解法がありそれに労力をさくわけですが,残念ながらほとんどが受験算数どまりで数学で活用することはないと言っていいでしょう.
- 場合の数は重要単元です.表現をかえれば中学受験問題と大学受験問題の類似点は枚挙にいとまがありません.中学数学で習う計算方法を使用するのは中学受験現場では当たり前ですが,それ以上に「数え上げ」が重要で,その姿勢を育てることが大切です.
続く